◎軍政は2025年8月に総選挙を実施すると約束している。
アフリカ中西部・ガボンの暫定大統領であるヌゲマ(Brice Oligui Nguema)氏が大統領府で新憲法の草案を受け取った。地元メディアが8月31日に報じた。
ヌゲマ氏は1年前、現職のオンディンバ(Ali Bongo Ondimba)大統領を追放した。
オンディンバ氏は1967年から同国を統治してきた父親の死去を受け、2009年に大統領に就任。一族の支配は半世紀以上にわたって続いた。
新憲法の是非を問う国民投票は年内に行われる予定だが、国民はその内容についてほとんど知らされていない。
地元メディアによると、ヌゲマ氏の報道官が憲法の主な変更点を概説したという。
▽首相職の廃止▽大統領の任期7年(3選不可)▽これらの条項を改正しようとする大統領は大逆罪に問われる▽大統領は国会を解散できる▽国会は必要に応じて大統領を弾劾できるなど。
さらに、オンディンバ政権を打倒した兵士たちは「英雄」の称号を獲得し、罪には問われないとしている。
同性婚の禁止は維持される見通し。
軍政は2025年8月に総選挙を実施すると約束している。
多くの国民が昨年のクーデターを歓迎している。若者たちはより良い生活環境と富の公平な分配を求めていた。
世界銀行のデータによると、ガボンの2021年の一人当たり所得はサハラ以南で最も高いものの、同国の人口230万人の3分の1が貧困ライン以下で暮らしている。