ガボン政府がソーシャルメディア遮断、野党猛反発
通信当局の報道官は18日、国営テレビで「通信庁は即時にガボン全土でソーシャルメディアを停止することを決定した」と発表した。
.jpg)
アフリカ中部・ガボン政府が全土でソーシャルメディアやデジタルプラットフォームへのアクセスを無期限に停止したと発表し、国内外で批判が広がっている。政府が停止の理由として挙げたのは、ソーシャルメディア上で「不適切、名誉毀損的、憎悪的、侮辱的なコンテンツ」が広がり、人間の尊厳や国家機関、国家安全保障を損なう恐れがあるというものだ。これらの投稿は国内外の法律や主要プラットフォームのモデレーション方針に違反していると当局は説明している。
通信当局の報道官は18日、国営テレビで「通信庁は即時にガボン全土でソーシャルメディアを停止することを決定した」と発表した。停止対象となったのはメタ(フェイスブック、インスタグラム)やティックトック(TikTok)など主要なSNSであり、特に若者や市民の間で広く利用されているWhatsAppでは通話機能も大幅に制限されているという。
この措置に対して、国内外の人権団体や反体制派は強い懸念を示している。反対派は今回のソーシャルメディア停止が言論の自由の抑圧につながるもので、政府が反対意見を封じ込めるために用いる手段だと指摘している。また、政府がコンテンツの危険性を理由にデジタル空間全体を遮断することは、民主主義の基本的な価値である意見表明の自由を侵害する行為だと批判している。
ガボンでは政権への不満が高まっており、特に独立系メディアや労働組合、反体制派への取り締まりが強化されているとの指摘がある。昨年には独立系ジャーナリスト1人と労組の活動家2人が拘束され、これを受けて政府による言論統制の強化を懸念する声が国内外で上がっていた。
現在同国を率いるヌゲマ(Brice Oligui Nguema)大統領は軍事クーデターで前政権を打倒した人物で、昨年の大統領選で当選した。当初は民主主義への回帰への期待が高まっていたものの、野党はヌゲマ政権が次第に反対意見に対して厳しい姿勢を取るようになったと指摘している。
今回のソーシャルメディア停止はガボン国内の政治的緊張をさらに高める可能性がある。SNSは情報取得だけでなく、組織化や抗議活動の手段としても広く用いられ、その全面的な遮断は市民生活やビジネス活動にも大きな影響を与えるとの懸念が出ている。国際社会からも、ガボン政府に対して言論の自由と情報アクセスの保障を求める声が強まっている。
