SHARE:

カメルーン南西部で石油タンクローリー爆発、8人死亡、負傷者多数

この事故でタンクローリーは大破、十数軒の家屋が全焼した。現場には軍兵士も投入され、消火活動が行われた。
2025年1月18日/ナイジェリア、中部ナイジャ州、爆発した石油タンクローリーと消防士(AP通信)

カメルーン南西部で12日未明、石油タンクローリーが横転・爆発する事故が発生し、少なくとも8人が死亡した。地元当局が明らかにした。

それによると、事故は南西部リコンバ近郊で発生。タンクローリーは坂道を下る際、ブレーキが故障し制御を失ったとみられる。

地元テレビ局は当局者の話しとして、「タンクローリーは坂を下る際にブレーキが効かなくなり、複数の自動車や建物に衝突した後、横転・大爆発した」と報じた。

この事故でタンクローリーは大破、十数軒の家屋が全焼した。現場には軍兵士も投入され、消火活動が行われた。

報道によると、負傷者も出ているとみられ、大勢が病院に搬送されたという。重傷を負った人もいるとみられ、死者数はさらに増える可能性がある。住民も救助活動を支援し、軍・消防とともに瓦礫の処理に当たっている。

運転手の安否は明らかになっていない。

カメルーンではパイプラインによる燃料輸送インフラが整備されていないため、石油製品は道路や鉄道で長距離輸送されることが多い。このため石油タンクローリーが幹線道路を頻繁に走行しており、劣悪な道路状況や整備不良の車両が交通事故を誘発する要因となっている。デコボコの道路や老朽化した車両が原因で多くの事故が発生し、年間で数百人規模の死傷者が出ているとの指摘もある。

今回の事故現場は首都ヤウンデから遠く離れた場所で、地形的に坂道が多い地域とのこと。自治体は事故後、当該道路の安全点検を強化する方針を示したが、根本的なインフラ整備には時間と資金が必要だ。一部の地元住民は燃料価格が高騰している中で燃料の輸送量が増加しており、交通事故のリスクも高まっていると懸念を示している。

国際的な支援団体や専門家はカメルーン国内の交通安全基準の見直しと、燃料輸送車両の点検強化を訴えている。特に輸送車両のブレーキシステムやタイヤの状態、運転手の安全教育については改善の余地が大きいと指摘されている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします