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ソマリアへの食料支援、枯渇寸前=国連WFP

新たな資金を確保できなければ、4月までに命を救うための支援が途絶える可能性があるとしている。
2025年3月12日/ソマリア。首都モガディシオ、食料配給所(ロイター通信)

国連世界食糧計画(WFP)は20日、ソマリア国内で実施している食料支援が資金不足により数週間以内に停止の危機にあると警告した。新たな資金を確保できなければ、4月までに命を救うための支援が途絶える可能性があるとしている。

WFPは声明で、ソマリア全土で約440万人が危機レベルの不安定な状況にあり、そのうち約100万人が深刻な飢餓状態にあると指摘した。食糧不安は異常気象による農作物の不作、長引く紛争、人道支援の減少など複数の要因が重なり悪化しているという。国家としても2025年11月に干ばつ緊急事態を宣言し、広範な水不足や作物・家畜の損失、避難民の増加が続いている。

WFPは声明の中で、「状況は驚くべき速さで悪化している」と述べ、多くの家族が全てを失い、数百万人が崖っぷちに追いやられていると警鐘を鳴らした。また、即時の緊急支援がなければ状況はさらに悪化すると強調した。

WFPは現在、ソマリアで最大の人道支援機関として現地で活動しているが、資金不足により支援対象者数を大幅に縮小せざるを得なくなっている。2025年初めには約220万人を支援していたが、現在は60万人余りに削減された。また、妊娠中や授乳中の女性、幼児を対象とした栄養プログラムも大幅に縮小され、支援を受けられる人数は激減していると報告されている。

WFPはこの危機的状況を打開するため、2026年3月から8月までの活動を継続するのに必要な資金9500万ドル(約147億円)を至急調達する必要があると訴えている。これが確保できなければ、ソマリアでの人道支援は4月に停止せざるを得ないと警告している。

WFPはまた、2022年にも大規模な国際支援により飢饉(ききん)寸前の状況を回避した経験があるとし、それと同様に世界の支援が得られれば再び支援体制を拡大できる可能性を示唆した。しかし、現在の資金不足が続けば、人道的・経済的・安全保障面での影響はソマリア国内にとどまらず周辺地域や国際社会にも深刻な波及効果をもたらすとしている。

ソマリアでは長引く干ばつに加え、内戦や治安不安が続いており、住民の多くが食料や水の確保に苦しんでいる。国際社会の支援が不足する中での支援停止は子どもを中心に飢餓と栄養不良の拡大を招く恐れがあるとして、早急な対応が求められている。

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