◎M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ郊外の難民キャンプ(Getty Images)

アフリカ中央部・コンゴ民主共和国東部で陸軍と反政府勢力M23(3月23日運動)の戦闘が再開された。陸軍が3日、明らかにした。

それによると、軍は北キブ州郊外の地区で2日、M23に攻撃を仕掛け、大きな損害を与えたという。

M23の報道官は3日未明にも軍の攻撃を受けたと報告している。

コンゴ軍とルワンダ軍は米国とアンゴラが仲介した7月の停戦に合意。その結果、軍M23との戦闘も沈静化していた。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。その最大勢力がM23であり、北キブ州で戦闘が激化した結果、700万人以上が避難民となった。

国連はコンゴ領内で活動するルワンダ軍の兵士数を最大4000人と推定している。

コンゴとルワンダの外相は先週、北キブ州からルワンダ軍を撤退させることで合意。米政府は今月初め、M23による停戦違反に深刻な懸念を抱いていると表明した。

コンゴのチセケディFélix Tshisekedi大統領とルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領は12月15日に会談する予定だ。

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