◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダン西部ダルフール地方で軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による戦闘が激化し、この2週間で少なくとも123人が死亡した。国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」が26日、明らかにした。
それによると、北ダルフール州や西ダルフール州の主要都市をめぐる戦闘が2週間以上続き、多くの民間人が巻き込まれたり、避難を余儀なくされている。
北ダルフール州の戦闘では930人以上が負傷した。
MSFは声明で、「紛争当事者は民間人を保護するためにもっと努力すべきである」と非難した。
国連も北ダルフール州で今月初めに戦闘が激化し、数千人が避難を余儀なくされたと報告している。
軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の3割にあたる約1800万人が飢餓に直面している。
ダルフール地方ではアラブ系武装勢力「ジャンジャウィード」が軍政側に回り、RSFと激戦を繰り広げているようだ。軍政はダルフール地方の支配権をRSFから奪還しようとしている。
北ダルフール州の州都は軍政がダルフール地方で唯一保持する拠点である。
この紛争により1万4000人以上が死亡、数万人が負傷したと推定されている。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は今月初め、RSFがダルフール地方でアフリカ系住民を虐殺していると告発した。