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ケニア餓死カルト、新たに34人の遺体見つかる、死因特定へ

この捜索は2週間にわたって実施され、新たに34人の遺体と100点以上の遺体の断片が発見された。
2025年8月30日/ケニア、南東部キリフィ郊外、カルト教団の敷地内と捜索する当局者(ロイター通信)

アフリカ東部・ケニアの捜査当局は3日、南東部キリフィのグッドニュース・インターナショナル教会の敷地内で新たに発見された遺体のDNAサンプルの分析のため、捜索活動を一時中断したと発表した。

この捜索は2週間にわたって実施され、新たに34人の遺体と100点以上の遺体の断片が発見された。

同教会における大量死、終末カルト事件は世界に衝撃を与えた。

同教会の牧師マッケンジー(Paul Mackenzie Nthenge)被告は23年、「断食すればイエス・キリスト(Jesus Christ)に会える」と信者を洗脳し、数百人を殺害したとして逮捕・起訴された。

最初の遺体は23年4月に発見され、その後、400人を超える犠牲者の遺体が教会の敷地内で見つかった。

警察は現在も広大な敷地内で捜索を続けている。

国家警察の長官は声明で、「複数の機関からなる合同捜査本部は今回新たに見つかった犠牲者の死因解明に取り組んでいる」と述べた。

また長官は「遺体のDNAサンプルの分析のため、捜索活動を一時中断している」と明らかにした。

地元メディアによると、掘削以外の現地調査は中断しておらず、関係者が敷地内で作業を続けているという。

AP通信は検視官の話しとして、「遺体の検査が完了次第、死因の特定に向けた作業を開始する」と伝えている。

検察庁は7月、この事件で敷地内に埋葬された被害者について、「その多くがマッケンジー被告の極端な宗教思想を信じ、餓死したとみられる」と報告した。

また検察は先月、この事件に関連して新たに11人を逮捕。取り調べを続けている。

検察はマッケンジー被告とその仲間を殺人、過失致死、テロ行為など、200件以上の罪で起訴。被告は無罪を主張している。

地元の人権団体や活動家はこの教団に関連する行方不明者の数を500~800人と推定している。

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