ソマリア海賊シージャック事件、EU部隊が24人救出
海賊は6日、インドから南アフリカのダーバンへガソリンを輸送中であった「ヘラス・アフロディーテ号」を襲撃した。
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アフリカ東部・ソマリア沖を航行していたマルタ船籍のタンカーが海賊にシージャックされた事件について、EUの海軍部隊アスピデスは7日、乗組員24人を救出したと発表した。
海賊は6日、インドから南アフリカのダーバンへガソリンを輸送中であった「ヘラス・アフロディーテ号」を襲撃した。
24人は身を守るため、船内に立てこもったと伝えられている。
アスピデスによると、EU艦隊による海上作戦アタランタの部隊はスペイン海軍のフリゲート艦「ビクトリア」で同タンカーに接近、海賊に投降するよう促した。
アスピデスは声明で、「ビクトリアによる早期の武力行使により、海賊は逃走し、乗組員24人が全員無事であることを確認した」と述べた。
部隊はヘリコプター、ドローン、航空機も投入した。
ソマリア沖で横行していた海賊行為は2011年をピークに減少していたものの、過去2年で新たな攻撃が何件か報告されている。
米国やEUなど、多くの西側諸国がソマリア沖で海上警備に当たっている。
世界銀行はソマリアの海賊が2005~12年にかけて、乗組員を人質にすることで3億4000万~4億1300万ドルを稼いだと推定している。
海賊の脅威は国際的なパトロールの強化、ソマリア政府の取り締まり強化、その他努力によって減少した。
しかし、ガザ紛争をめぐってイエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海で船舶への攻撃を開始した後、海賊がそれに便乗して活動を活発化。海賊による襲撃は昨年、増加に転じた。
ソマリア沖では昨年、海賊によるシージャックが少なくとも7件報告されている。
