◎この貨物船は依然として海賊の支配下にあり、その身元や要求は不明である。
東アフリカ・ソマリア沖で活動するEUの海軍部隊は19日、先週アラビア海でシージャックされたマルタ船籍の「ばら積み貨物船」がソマリアに向かっていると発表した。
それによると、この貨物船は依然として海賊の支配下にあり、その身元や要求は不明である。
インド海軍は先週、この貨物船を発見・監視していると発表していた。
EU当局によると、海賊とみられる武装集団は18日、乗組員数人の下船を許可したという。この乗組員はインド海軍に引き渡されたと伝えられている。
インド海軍は17日、セーフルームに逃げ込んだ乗組員と無線で連絡を取ったと明らかにした。
EU当局によると、武装集団はその後、このセーフルームを制圧し、乗組員を全員拘束したという。
この貨物船はシージャックされた時、イエメン沖を航行していた。乗組員はアンゴラ、ブルガリア、ミャンマー人で構成され、所有者はブルガリアの海運会社。
報道によると、この貨物船は韓国の光陽港からトルコに向かっていたという。船長はシージャック後、インドとEU海軍の司令部に救難信号を送っていた。
近年、ソマリアの海賊による襲撃事件は激減している。
米国防総省は19日、先月末にイエメン近海で商業船を拿捕した武装集団について、ソマリアの海賊が関与した可能性が高く、イエメンのシーア派武装勢力フーシの犯行ではないという見方を示した。