◎国営メディアは、軍は反政府勢力の施設を空爆し、破壊したと報じた。
エチオピアの国営メディアによると、軍は北部ティグライ地域の州都メケレの通信および武器施設を空爆したという。
国営メディアは、軍は反政府勢力の施設を空爆し、破壊したと報じた。
これに対し、ティグライ地域を支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)の報道機関は、民間人3人が殺害されたと報じた。
政府とTPLFの紛争は昨年11月に本格化し、これまでに民間人数千人が死亡したと推定されている。
AP通信などによると、メケレの住民は10月18日の早い時間に空爆が行われたことを確認したという。
しかし、政府のレジェス・トゥルー報道官は住民の主張を却下した。「エチオピア政府は自国の領土を空爆しません。メケレはエチオピアの都市です」
外務省も空爆を否定したうえで、「TPLFはティグライ地域に接するアムハラ州とアファール州に対する最新の攻撃で民間人30人を殺害した」と主張した。「テロリストは罪のない民間人を殺しています...」
しかし、政府の公式声明から数時間後、国営メディアは、「軍は民間人を巻き込むことなく空爆を成功させた」と報じた。
一方、TPLFの報道官でメケレ在住のキンデヤ・ゲブレヒウォット氏はAP通信の電話取材に対し、市内の市場が爆撃されたと語った。
また、別の住民によると、最初の爆発は市場のすぐ近くで発生し、子供を含む家族3人が死亡したという。2回目の空爆では少なくとも7人が負傷し、民間のホテルも被害を受けたと伝えられている。
ティグライ地域および隣接州の戦闘地域の通信は完全に途絶えており、立ち入りも禁止されているため、空爆が事実かどうかを確認することは困難である。
エチオピア軍は昨年11月末にティグライ地域の大半をTPLFから奪取したが、TPLFは他の反政府勢力とティグライ国防軍(TDF)を結成し、6月の奇襲攻撃で地域の支配権を取り戻した。TPLFは隣のアムハラ州とアファール州に侵攻し、支配地域を拡大していると伝えられている。
国連、米国、EU、その他のアフリカ諸国は紛争当事者に停戦と地域の住民に対する人道援助を保証するよう圧力をかけているが、戦いは勢いを増し、致命的な食糧危機に拍車をかけている。
TDFは17日の声明で、「私たちが望んでいる平和的な対話の可能性はない」と述べ、政府を非難した。
国連のステファン・ドゥジャリックは18日の記者会見で、メケレの空爆の詳細を確認していると述べた。「民間人を標的にすることは許されません。民間の施設、建物、インフラを空爆しないでください。これは民主主義と人道主義の原則です...」
国連は7月に公開した報告書の中で、子供を含むティグライの住民40万人以上が餓死の危機に瀕していると警告した。