◎政府とティグレ人民解放戦線(TPLF)は先月2日に停戦協定を結び、恒久平和に向けた交渉を続けている。
エチオピア北部ティグライ州を実行支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)は4日、政府との停戦協定に基づき、前線に配備した兵士の半分以上を撤退させたと発表した。
TPLFの報道官はフェイスブックに声明を投稿し、「前線の兵士の65%がティグライ州に帰還した」と明らかにした。
報道官によると、兵士たちは市内の軍事キャンプに徒歩で移動したという。
エチオピア軍とTPLFの紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~数十万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数万人が近隣諸国に逃亡したと推定されている。
政府とTPLFは先月2日に停戦協定を結び、恒久平和に向けた交渉を続けている。
その後、双方の代表はケニアで会談し、TPLFの武装解除、北部地域への人道支援輸送再開、公共インフラの取り扱いなどについて合意した。
TPLF報道官は声明の中で、「部隊は敵対勢力が活動する地域で監視任務を続けている」と説明したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
TPLFは隣国エリトリアの部隊やその他の敵対勢力がティグライ州から撤退しない限り、武装解除しないとしている。
報道官によると、敵対勢力との戦いは続いており、TPLFが有利に立っているという。
政府は1日、TPLFの武装解除方法を検討する合同委員会の協議を開始し、数日以内にその計画を公表すると発表した。
しかし、この地域に支援物資を供給している国連機関はティグライ州の一部地域への立ち入りが許可されないと不満を表明している。
地元の活動家やメディア関係者によると、エチオピア政府の同盟者(エリトリア軍とみられる)は停戦協定を守らず、民間人を殺害したり、略奪を行っているという。
海外のメディアはティグライ州への立ち入りを禁じられている。