◎エチオピア軍とティグレ人民解放戦線(TPLF)の紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となった。
エチオピア政府は23日、北部ティグライ州を実行支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)の高官を州議会の暫定議長に任命した。
アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相の報道官はツイッターに声明を投稿。TPLFの報道官を務めるレダ(Getachew Reda)氏を議長に任命したと書き込んだ。
レダ氏はTPLFの指導者ゲブレミカエル(Debretsion Gebremichael)議長の顧問も兼任している。
エチオピア軍とTPLFの紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数万人が近隣諸国に逃れたと推定されている。
政府とTPLFは昨年11月に和平協定を結び、復興に向けた取り組みを進めている。
連邦議会は22日、和平協定に基づき、TPLFをテロ組織の認定リストから除外した。これにより、TPLFは選挙に候補を擁立できるようになった。
レダ氏は2012~18年のデサレン政権時代に情報相を務めたことがある。
11月の和平協定により、500万人以上が暮らすティグライ州の通信、銀行業務、その他の基本的なサービスが再開された。
国会は現在、紛争で荒廃した北部地域を復興する200億ドル規模の予算法案を審議している。