エチオピア外務省「エリトリアが武装勢力を支援」軍事侵略か
エチオピアとエリトリアは1998〜2000年に国境紛争で激しい戦闘を繰り広げ、数万人規模の死傷者を出した歴史があるが、2018年に両国は和平合意に至り関係改善が進んでいた。
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エチオピア政府は7日、隣国エリトリアがエチオピア国内の武装勢力を支援していると非難した。外務省が7日付でエリトリア外務省に送付した書簡で明らかにしたもので、エリトリア軍が両国の国境地域においてエチオピア領土内に侵入し、武装勢力に物資提供などの支援を行っているとの主張が含まれている。これらの行為は「挑発にとどまらず、明白な侵略行為」であるとし、即時撤退と武装勢力との協力停止を求めた。
エチオピアとエリトリアは1998〜2000年に国境紛争で激しい戦闘を繰り広げ、数万人規模の死傷者を出した歴史があるが、2018年に両国は和平合意に至り関係改善が進んでいた。その後、エチオピア北部ティグライ州で2020〜22年にかけて発生した内戦ではエリトリア軍がエチオピア軍とともに戦った経緯もある。しかし、内戦終結後の2022年合意にエリトリアは参加せず、両国関係はその後悪化していた。最近の武装勢力とエチオピア軍との衝突激化を背景に、緊張が再び高まっている。
エチオピア外務省は書簡で、エリトリア軍がエチオピア北西部の国境地域に深く侵入し、一部地域を占拠していると主張した。また、エリトリア側がエチオピア国内で活動する武装勢力に対し、物資や支援を提供している点を「重大な侵害」と非難した。これについてエチオピア政府は、即時撤退と全ての協力関係の終結を強く要求した。
エリトリア政府はこの書簡の受領について確認作業を進めているとするコメントを出したにとどまっており、具体的な反論は示していない。両国の外交関係は近年再び険悪となり、エチオピア側はエリトリアがエチオピア内の反政府勢力を支援し、治安を不安定化させていると主張する。一方のエリトリアはこうした非難を否定してきた。
両国の緊張は、エチオピアのアビー(Abiy Ahmed)首相が海へのアクセス権を確保すると公言したことが背景にあるとの指摘もある。エチオピアはエリトリアの独立後に海へのアクセスを失い内陸国になったため、赤道ギニア沿岸の港湾利用などを強く求めてきたが、エリトリア側ではこれを軍事的脅威と受け止める向きもあると報じられる。
エチオピア外務省は同書簡の中で、エリトリアがエチオピアの領土保全と主権を尊重するのであれば、両国間の対話は開かれていると表明した。特に海事問題や赤海に面するエリトリアの港へのアクセス問題を含む「相互利益に関わる全ての課題」で誠意ある交渉を行う用意があるとした。
アナリストはこの動きを、両国間の緊張が再燃し、武力衝突のリスクが高まっている兆候とみている。ティグライ地域での戦闘や、武装勢力の活動が続く中、エチオピアとエリトリアの関係は依然として不安定な状態にある。今後の外交交渉や国際社会の介入が両国間の緊張緩和につながるか注目される。
