◎ソンコ氏は1日、青少年を堕落させた罪で禁固2年の有罪。マッサージ店の女性従業員に対する性的暴行罪では無罪となった。
セネガル政府は2日、野党党首ウスマン・ソンコ(Ousmane Sonko)氏を支持するデモ隊と警察の衝突により、少なくとも9人が死亡したと発表した。
報道によると、当局はデモが拡大しつつあることを受け、いくつかのソーシャルメディアの使用を全面的に禁止したという。
内務省の報道官は声明で、「死者は主に首都ダカールとソンコ氏の事務所がある南部ジガンショールで確認された」と報告した。
地元メディアはフェイスブック、ツイッター、WhatsAppなどのSNSにアクセスできなくなったと伝えている。
内務省の報道官は声明の中で、「政府は市民と公共の財産を保護するためにあらゆる手段を講じている。国内のあらゆる場所で警備を強化するつもりだ」と述べ、デモ隊に自制を呼びかけた。
ソンコ氏は1日、青少年を堕落させた罪で禁固2年の有罪。マッサージ店の女性従業員に対する性的暴行罪では無罪となった。
ソンコ氏は自身の身の安全が保証されるまで出廷しないと公言し、裁判は被告不在で進められていた。
ソンコ氏の弁護士によると、逮捕状は出ておらず、発行された場合は法的措置に打って出るという。
この判決後、全国で暴動が発生。デモ隊は警察に石を投げ、車を燃やし、バリケードを設置した。機動隊は催涙ガスでこれに応戦し、各地で煙が上がった。
ダカールの大学は閉鎖を余儀なくされ、多くの学生が足早に建屋から脱出した。
AP通信の取材に応じた学生は「暴力や破壊行為を非難するが、このような状況に陥った原因は政府にある」と語った。「サルは何をやっているのですか?学生を撃ち殺すつもりですか?」
ソンコ氏は2019年の大統領選で3位につけ、2024年の大統領選にも立候補する意向を示しており、今回の告発を「マッキー・サル政権の陰謀」と呼んでいる。
一部の地元メディアは来年2期目の任期を終えるサル(Macky Sall)大統領が憲法を無視して3期目を目指すと噂している。本人はこの問題についてコメントしておらず、事実か否かは不明である。
セネガルはアフリカ有数の民主主義国家、軍事クーデターが相次いでいる西アフリカ諸国のリーダーである。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは2日の声明で、「表現と情報の自由を妨害するこれらの制限は国際法に反する恣意的な措置であり、安全保障という理由で正当化することはできない」と断じた。