◎首都マプトでは7日、数千人が大統領府に向けて行進し、一部の暴徒と警察が衝突した。
アフリカ南東部・モザンビークの大統領選の結果に抗議するデモが激化し、暴動に発展している。
首都マプトでは7日、数千人が大統領府に向けて行進し、一部の暴徒と警察が衝突した。
現地メディアによると、警察は催涙ガスやゴム弾で暴徒を追い払ったという。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは声明で、「インターネットが一部制限され、SNSにアクセスできなくなっている」と明らかにした。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは6日、10月下旬にデモが始まって以来、少なくとも20人が死亡、数百人が逮捕されたと発表した。
先月初めに行われた大統領選は与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏が得票率70%で勝利。野党は不正があったとして抗議デモを行うよう呼びかけている。
しかし、選挙で2位となったモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏は国外に逃亡したと伝えられている。
FRELIMOは議会選でも野党を圧倒し、第1党を堅持した。
野党・モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)などがマプトのデモに参加している。
またRENAMOは選挙で不正があったとして、裁判所に訴状を提出した。
EUの選挙オブザーバーは一部の選挙監視団が集計の監視を妨害され、一部の投票所で不正が確認されたと明らかにしている。
隣国の南アフリカはモザンビーク国境の検問所を閉鎖し、周辺の警備を強化した。
南部アフリカ開発共同体(SADC)は来週ジンバブエで開催される会議でモザンビークの問題について協議する予定である。
FRELIMOは独立時に政権を握り、その後、RENAMOと15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。
シャポ氏は来年1月に就任する予定だ。