◎エジプトで列車の脱線・衝突事故は珍しくなく、多くの専門家が設備のメンテ不足や安全基準に問題があると指摘している。
エジプト北部アレクサンドリア郊外で旅客列車がトラックに衝突、脱線し、2人が死亡、2人が負傷した。地元当局が21日、明らかにした。
それによると、現場はアレクサンドリアの西方に位置する町の踏切近く。何らかの理由で線路に乗り上げたトラックと列車が衝突した。
この事故により2人が死亡、別の2人が負傷し、病院に搬送された。トラックの運転手の安否は明らかになっていない。
SNSで共有された動画には大破したトラックと列車の周りに集まる野次馬が映っていた。
死傷した4人は列車の乗客とみられる。詳細は明らかになっていない。
エジプトで列車の脱線・衝突事故は珍しくなく、多くの専門家が設備のメンテ不足や安全基準に問題があると指摘している。
シシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領は鉄道システムの近代化を目指しているものの、最低限のオーバーホールだけで2500億エジプト・ポンド(約7435億円)もの費用がかかると見込まれている。
南部ソハグ県で2021年に発生した列車同士の衝突事故では32人が死亡、100人以上が重軽傷を負った。同年末には首都カイロ郊外で列車が脱線、11人が死亡している。
2002年にはカイロから南部の都市に向かっていた夜行列車で火災が発生し、300人以上が死亡。エジプト史上最悪の鉄道事故となった。