エジプト25年5月インフレ率上昇見込み=ロイター調査

国家統計局は6月5日から始まるラマダン(断食月)明けの祭りイード・アル・フィトルを理由に、通常より1週間早い4日にインフレ率のデータを発表する予定だ。
エジプト、首都カイロの市場(ロイター通信)

エジプトの25年5月の消費者物価指数(CPI)が上昇したとみられる。

国家統計局は6月5日から始まるラマダン(断食月)明けの祭りイード・アル・フィトルを理由に、通常より1週間早い4日にインフレ率のデータを発表する予定だ。

ロイター通信のアナリスト12人の中央予想値は前年同月比14.9%増。4月の13.9%を上回ると予想した。調査は2~3日にかけて行われた。

市場も14%前後と予想。4月中旬に実施されたエネルギー価格引き上げがインフレを後押しすると予想している。

中央銀行は先月、市場の予想通り、政策金利を1ポイント引き下げ、貸出金利を25%、預金金利を24%に設定した。

政府は4月11日に燃料製品の価格を最大約15%引き上げた。これは国際通貨基金(IMF)が求めてきた融資条件のひとつである。政府は25年末までに燃料価格を引き上げて財政赤字を賄うと約束している。

インフレ率は過去最高の38%を記録した23年9月以降低下傾向にあり、25年1月は24.0%、2月は12.8%、3月は13.6%に低下した。4月は13.9%で前月をわずかに上回った。

エジプトは昨年、アラブ首長国連邦(UAE)から240億ドルの不動産投資を受け、国際通貨基金(IMF)と80億ドルの金融支援プログラムで合意した。

ロイターのアナリストは中銀が7月25日の次回会合で金利を引き下げると予想している。

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