◎観光客28人を乗せた熱気球は18日未明、飛行ルート外に緊急着陸し、2人が病院に搬送された。
エジプト政府は20日、南部ルクソールの熱気球ツアーを再開すると発表した。
観光・考古省は2日前に発生した事故を受け、観光客向けの熱気球ツアーを一時停止するよう運航各社に命じていた。
政府報道官によると、観光客28人を乗せた熱気球は風速と風向きを見誤り、飛行ルートから外れ緊急着陸したという。
気球は高度約60mからゆっくり降下し、開けた場所に着陸した。この途中で別の気球と接触し、観光客2人が軽傷を負ったと伝えられている。
観光・考古省は20日の声明で、「必要な安全措置と再発防止対策を策定したうえで、団体に安全を最優先するよう命じ、飛行再開を許可した」と説明した。
ただし、今回の事故に関与した2社は調査が完了するまでツアーを停止するとしている。
古代都市ルクソールをめぐる熱気球ツアーはエジプトを代表する観光資源のひとつだが、過去に何度か大きな事故を起こしている。
2013年2月に発生した墜落事故では乗客乗員21人中19人が死亡した。
2009年には携帯電話の通信塔に観光客を乗せた熱気球が接触し、16人が負傷。2008年にも同様の事故で観光客7人が負傷している。