◎EUは資金繰りに苦しむエジプトに約74億ユーロ(1兆2760億円)を投資する予定だ。
エジプトとEUが29日、今年3月に結んだ戦略的パートナーシップ協定に基づき、投資会議を開いた。
EUは資金繰りに苦しむエジプトに約74億ユーロ(1兆2760億円)を投資する予定だ。
シシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領は冒頭の挨拶で、「この会議はエジプト経済と過去10年の間に実施されたEUによる投資の成果を象徴するものである」と語った。
カイロ駐在のEU代表部は声明で、「EUはこの2日間の投資会議でエジプトの経済改革プログラムを支援するため、最大10億ユーロの短期マクロ金融支援に関する覚書に署名する予定だ」と述べた。
それによると、欧州企業との間で400億ユーロ(6兆9000億円)相当の投資取引が予定されているほか、雇用と技能、ワクチン製造、食糧安全保障、持続可能な開発を促進するための協力協定も締結される予定だという。
エジプト経済は長年にわたる政府の緊縮財政、パンデミック、ウクライナ戦争、そしてガザ紛争の影響を強く受け、インフレが加速。人口の大多数を占める低中所得者層が厳しい生活を余儀なくされている。
エジプトは世界最大の小麦輸入国であり、その多くをウクライナとロシアから輸入してきた。
EUによると、74億ユーロの投資のうち50億ユーロがマクロ金融支援になる予定。