◎大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日、首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム氏とその家族(妻、息子)を拘束した。
ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)の裁判所は15日、今年7月末の軍事クーデターで拘束されたニジェールのバズム(Mohamed Bazoum)大統領およびその家族を即時解放するよう軍政に命じた。
ナイジェリアの首都アブジャにあるECOWAS共同体裁判所はバズム氏の弁護団の訴えを全面的に認めた。
判事は判決の中で「軍指導部はバズム氏とその家族を恣意的に拘束した」と断じ、軍政に即時釈放とバズム氏の復職を求めた。
また判事は「ニジェールの国家元首は公正な選挙で選ばれたバズム氏であり、それは今も変わらない」と強調した。
大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日、首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム氏とその家族(妻、息子)を拘束。その後、チアニ(Abdourahmane Tchiani)将軍が国家元首に就任した。
それ以来、3人は大統領官邸で軟禁状態にあるとみられる。
バズム氏の弁護団は9月中旬、ECOWAS裁に訴状を提出。即時釈放と憲法秩序の回復を訴えた。
ECOWASはニジェールを除名処分とし、加盟国との国境封鎖、金融取引停止、資産凍結などの制裁を科している。