◎ECOWASはマリ軍に対し、12~16カ月以内に選挙を実施するよう働きかけている。
西アフリカを統括するECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)は25日、ガーナの首都アクラで首脳会議を開催し、マリの政治危機などについて議論した。
ECOWASはマリの暫定大統領であるアシミ・ゴイタ大佐に出席を促したが、地元メディアによると、大佐は出席せず代わりに外相を派遣したという。
マリ軍は2020年8月以降、2度クーデターを起こし、昨年の攻撃で政府を追放し軍事政権を発足させ、今年2月に予定していた選挙を2026年に延期したため、ECOWASから制裁を科されることになった。
ECOWASはマリと同じような状況にあるギニアとブルキナファソの問題についても議論した。
ECOWASは先週、ナイジェリアの元大統領であるジョナサン特使をマリに派遣し文民統制の回復について議論したが、結論は出なかったと伝えられている。
ECOWASはマリ軍に対し、12~16カ月以内に選挙を実施するよう働きかけている。しかし、ゴイタ大佐はこれまでのところ、国際社会の圧力に抵抗している。
ECOWASと西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)は1月、ゴイタ大佐が2026年まで選挙を延期すると発表したことを受け、マリに経済・外交制裁を科した。
しかし、UEMOAの司法裁判所は24日、マリに対する当局の制裁を違法と裁定し、解除を命じた。マリ政府は先月、制裁は国民の生活に深刻な影響を与えるとして訴えを起こしていた。
ECOWASがこの命令に従うかどうかは不明である。
ゴイタ大佐は制裁を違法とみなし、国際法廷で争うと宣言している。