◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国の東部・北キブ州に2日、南スーダン軍の第一陣が到着し、歓迎式典が開かれた。
南スーダンは東アフリカ共同体(EAC)の方針に基づき、コンゴ軍を支援している。
当局によると、南スーダン軍の兵士約50人は北キブ州の州都ゴマでコンゴ軍と共に対テロ作戦に従事するという。
7カ国からなるEAC軍事部隊は昨年6月に創設され、コンゴ東部に拠点を置く国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)とも協調して取り締まりに当たる予定だ。
コンゴ最大の武装勢力「3月23日運動(M23)」はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられ、ゴマ近郊まで支配地域を拡大したと伝えられている。
アフリカ連合(AU)や近隣諸国による停戦に向けた取り組みは停滞している。
EACが2月中旬に採択した共同声明は「北キブ州で活動するすべての武装勢力を3月30日までに撤退させる」としている。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。