◎炭疽菌は通常、牛、羊、ヤギなどの家畜や野生の草食動物に感染する。人間も家畜や汚染された動物性食品に触れると感染する可能性がある。
世界保健機関(WHO)は11日、東アフリカと南部アフリカの5カ国で炭疽菌の感染者が相次いで報告され、少なくとも20人が死亡したと明らかにした。
それによると、ケニア、マラウイ、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエで合計1166件の症例が報告されたという。
ザンビアの感染状況は2011年以来最悪の水準になっている。マラウイでヒトへの感染が報告されたのは今年初めて。ウガンダでは13人の死亡が確認された。
炭疽菌は通常、牛、羊、ヤギなどの家畜や野生の草食動物に感染する。人間も家畜や汚染された動物性食品に触れると感染する可能性がある。
WHOによると、炭疽菌は一般的にヒトには感染しないと考えられているが、稀にヒトからヒトに感染することもあるという。
米国で2001年に発生した炭疽菌テロでは5人が死亡している。
WHOはザンビアの感染状況について、「11月20日時点で684人の感染者が報告され、4人が死亡した」と報告。10州のうち9州で感染者が確認されたとしている。
ある例では26人が汚染されたカバの肉を食べて感染した疑いがあると報告している。