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▽現場は北ダルフール州の州都エルファーシルの中心部にある国立病院。同州で外科手術を受け付けている最後の病院であった。
2022年6月12日/スーダン、ダルフールの集落(Mustafa-Younes/AP通信)

アフリカ北東部・スーダンの北ダルフール州の病院がドローンによる空爆を受け、少なくとも67人が死亡した。地元当局が25日、明らかにした。

それによると、現場は北ダルフール州の州都エルファーシルの中心部にある国立病院。同州で外科手術を受け付けている最後の病院であった。

AFP通信は当局者の話しとして、「空爆は24日に行われ、30人が死亡。翌日、現場で37人の死亡を確認し、犠牲者の数は67人にのぼった」と伝えている。

同州知事室はX(旧ツイッター)に犠牲者の写真を投稿。「この病院で治療を受けていた女性や子供、医療従事者が犠牲になった」と書いた。

軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」はコメントと出しておらず、どちらの攻撃かは分かっていない。

軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

RSFはハルツームを含む国土の半分を支配している。

RSFはダルフール5州のうち4州(東、西、中央、南)を支配するも、軍政とその支援民兵が激しい抵抗を続ける北ダルフール州は制圧できずにいる。

RSFは昨年5月以来、エルファーシルを包囲しているが、軍と支援民兵の激しい抵抗に遭い、逆に領土を失ったとされる。

国軍は24日の声明で「エルファーシル奪取を目指すRSF部隊を撃退した」と発表。RSFはコメントを出していない。

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は今月、エルファーシルで稼働している病院はひとつしかないと明らかにしていた。

軍政の統計によると、全国の病院の8割がサービス停止に追い込まれている。

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