◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ郊外、避難する人々(Justin Kabumba/AP通信)

コンゴ民主共和国東部・北キブ州の難民キャンプで爆弾が爆発し、子供を含む少なくとも5人が死亡した。陸軍の報道官が3日、明らかにした。

それによると、爆弾は州都ゴマ郊外の難民キャンプ内で爆発したという。

陸軍報道官はAP通信の取材に対し、「M233月23日運動)の戦闘員が爆弾を設置した」と語った。

M23の広報担当はこれに反発。SNSに声明を投稿し、「陸軍がキャンプ内に爆弾を持ち込んだ」と主張した。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

現地メディアによると、M23は今週、北キブ州郊外にある鉱山の町を占領したという。

この町にはスマートフォンの部品のひとつであるタンタルの鉱脈がある。コンゴ政府は今月初め、米アップルに対し、この町の鉱物が密輸されているという情報があると指摘し、調査を求める書簡を送っていた。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

中央政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機に発展。昨年末の時点で少なくとも700万人が住居を失ったとされる。

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