◎死者は11月10~25日の間に南西部のクワンゴ州で確認された。発熱、頭痛、咳、貧血などの症状がみられたという。
アフリカ疾病予防管理センター(CDC)は5日、アフリカ中央部・コンゴ民主共和国で確認されたインフルエンザのような未知の感染症について、政府当局と連携して対応に当たっていると明らかにした。
アフリカCDCのカセヤ(Jean Kaseya)事務局長は記者団に対し、「専門家がサンプル調査を進めており、48時間以内に詳細が明らかになるはずだ」と語った。
またカセヤ氏は「専門家が関係者から話しを聞いた限りでは、呼吸器系の感染症とみられる」と述べる一方、「検査結果を待つ必要があり、感染力の強さや感染経路など、この病気についてはまだ不明な点が多いことを理解しておく必要がある」と強調した。
死者は11月10~25日の間に南西部のクワンゴ州で確認された。発熱、頭痛、咳、貧血などの症状がみられたという。
当局はこれまでに71人の死亡を確認。そのうち27人は病院で、44人はクワンゴ州内で死亡したと報告している。
保健省は5日の声明で、「アフリカCDCや世界保健機関(WHO)などと連携し、警戒態勢を取っている」と述べた。
当局によると、病院で亡くなった27人のうち10人が輸血不足で、17人が呼吸器疾患で死亡したという。
当局はクワンゴ州内でこの感染者を約380人確認したとしている。その半数が5歳以下の子供であった。
コンゴではM痘(エムポックス)も大流行している。世界保健機関(WHO)によると、今年同国内で確認されたM痘感染者は4万7000人超、死者は1000人を超えている。