◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動しており、30年以上前から紛争に悩まされてきた。
コンゴ民主共和国の軍事法廷は8日、同国最大の反政府勢力M23(3月23日運動)に一派とされる武装勢力AFCのリーダーら25人に死刑を言い渡した。
この裁判は全国中継された。
AFCのリーダーとされる男は国家反逆罪、戦争犯罪、暴力を扇動した罪で有罪となった。被告らは最後まで法廷に姿を見せなかった。
地元メディアによると、25人はいずれも東部地域のどこかに潜伏しているものとみられる。
AP通信はリーダーとされる男の声明を引用し、「司法が何を言おうと関係ない。我々はこの国の自由を取り戻すために戦い続ける」と報じた。
AFCは昨年12月に発足したとされる武装勢力。東部地域の政党、市民グループ、反政府勢力を団結させ、中央政府に勝利することを目指している。
構成員数は不明。その大半がM23の戦闘員や元戦闘員とされる。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
ルワンダは一連の告発を否定しているが、今年2月には自国の安全を守るため、コンゴ東部に軍隊とミサイルシステムを展開・配備していることを事実上認めた。
アンゴラ政府は先月末、コンゴとルワンダが東部地域における戦闘を終結させることで合意したと発表した。
この停戦は8月4日に発効したが、地元メディアによると、東部のウガンダ国境近くでは現在も戦闘が続いているという。