◎現場は北キブ州ベニ郊外の3つの集落。ADFの戦闘員が7日夜に押し入り、住民を殺害した。
コンゴ民主共和国東部の集落にイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が押し入り、住民少なくとも41人を殺害した。地元民兵が10日、明らかにした。
それによると、現場は北キブ州ベニ郊外の3つの集落。ADFの戦闘員が7日夜に押し入り、住民を殺害したという。
地元の人権団体は犠牲者の数を80~100人と見積もっている。被害の全容は明らかになっておらず、政府はこの事件に関するコメントを出していない。
この地域でパトロール任務に当たっている民兵はAP通信に対し、「ADFは勢力を拡大しているとみられ、今回破壊した3集落の近くにある鉱山を支配下に置いたという情報もある」と語った。
また民兵は「この地域には陸軍も警察もおらず、無法地帯である」と述べた。
州都ゴマに拠点を置く人権団体の代表はAPに「武装兵やテロリストが近所をうろついており、いつ殺されてもおかしくない」と語った。
北キブ州の郊外で生活する住民は中央政府に何度も支援を要請してきた。
政府によると、陸軍による対テロ作戦は順調に進んでおり、その過程で多数の武装勢力を殺害し、多くの人質を解放したという。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
そのほとんどが土地と貴重な鉱物資源をめぐって争っている。なかには、自分たちのコミュニティを守るために戦っているグループもある。
この暴力により避難を余儀なくされた市民は700万人に達した。中央政府と同国最大の反政府勢力「M23(3月23日運動)」は戦争状態にある。