◎現場は北キブ州ベニ郊外の集落。ADFの戦闘員が7日夜に押し入り、住民を殺害し、複数の家屋に火を放ち、家畜を略奪した。
2022年6月17日/コンゴ民主共和国とルワンダの国境付近、コンゴ軍の兵士(Goran Tomasevic/ロイター通信)

コンゴ民主共和国東部の集落にイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が押し入り、住民少なくとも38人を殺害した。地元当局が8日、明らかにした。

それによると、現場は北キブ州ベニ郊外の集落。ADFの戦闘員が7日夜に押し入り、住民を殺害し、複数の家屋に火を放ち、家畜を略奪したという。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの取材に応じた当局者はこの事件について、「テロリストは警備が手薄な郊外の集落を狙っている」という見方を示した。

ADFは犯行声明を出していない。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

ADFは近年、この地域で活動を活発化させ、コンゴ・ウガンダ連合軍の取り締まりをかいくぐり、北キブ州やイトゥリ州で民間人を虐殺してきた。

北キブ州で今週初めに発生した事件(16人死亡)にもADFが関与したとみられる。

北キブ州政府は今週、ADFが過去7日間で民間人少なくとも50人を殺害したと明らかにしていた。

コンゴ・ウガンダ連合軍は2021年末から対ADF作戦を行っているが、それ以降も民間人が狙われる事件が相次ぎ、この3年で数千人が死傷している。

米国務省はADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に最大500万ドルの報奨金をかけている。

スポンサーリンク