◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国東部・北キブ州郊外の集落にイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が押し入り、少なくとも10人が死亡、不特定多数が誘拐された。軍報道官が2日、明らかにした。
それによると、事件は同州ゴマの西方約50キロに位置する集落で1日夜に発生。ADFの戦闘員が住民少なくとも10人を殺害し、複数の家屋に火を放ったという。
陸軍の報道官は声明で、「この地域の住民はテロリストの攻撃に警戒する必要がある」と述べた。
ADFは犯行声明を出しておらず、拉致された住民の数も不明である。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
北キブ州には同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」の拠点がある。M23と政府は戦争状態にある。この数十年にわたる紛争により、700万人以上が故郷を追われた。
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
ADFは近年、東部の主要都市であるゴマや近隣のイトゥリ州で猛威を振るっている。
米国務省はADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に500万ドルの報奨金をかけている。
北キブ州では今月初めにもADFによる集落襲撃が確認され、少なくとも13人が死亡、複数人が行方不明になっている。