◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国東部に駐留する東アフリカ共同体(EAC)のケニア人兵士が反政府勢力との戦闘で死亡した。EAC報道官が25日、明らかにした。
それによると、戦闘は北キブ州ゴマ郊外で24日に発生。同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」とEAC部隊が交戦し、爆発で負傷したケニア人兵士が搬送先の病院で死亡したという。
AFP通信は情報筋の話しとして、「EAC部隊がこの地域でM23と交戦したのは初めて」と伝えている。
一部の地元メディアは「M23がEAC部隊に待ち伏せ攻撃を仕掛けた」と報じたが、EACはこの報道を否定している。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
AFPによると、ゴマの北方約20キロの地点でコンゴ陸軍、M23、その他武装勢力による戦闘が続いているという。
コンゴ政府とM23は戦争状態にある。
AFPは情報筋の話しを引用し、「M23は迫撃砲でコンゴ陸軍と武装勢力を攻撃。砲弾がEAC部隊近くに着弾し、ケニア兵が破片で負傷した」と伝えている。
コンゴ陸軍もケニア兵がこの地域の戦闘で死亡したと発表。兵士の身元は明らかにせず、M23を非難した。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられ、北キブ州の州都ゴマ近郊まで支配地域を拡大したとされる。
EACは昨年11月からコンゴ東部で活動している。。