◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は28日、中央アフリカ・コンゴ民主共和国の東部で暴力が激化し、今年に入ってから約100万人が避難を余儀なくされたと明らかにした。
それによると、北キブ州の州都ゴマとその周辺地域の病院には戦闘に巻き込まれて負傷した市民数千人が押し寄せ、壊滅的な状態にあるという。
赤十字国際委員会も北キブ州の状況について、「人道的大惨事を目の当たりにしている」と警告した。「子供や女性を含む数百万人が疲弊し、何度も何度も避難を余儀なくされています...」
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
これらの組織による紛争が拡大した2021年末、同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」が活動を活発化させた。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃に活動を強化し、北キブ州の複数の集落を占領した。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
国連によると、コンゴの避難民数は現在、スーダンに次ぐ世界第2位となっており、710万人以上が国内のキャンプに身を寄せている。
UNHCRは次のように述べている。「1000万人近い人々が移動しています。貧困と飢餓は人口の4分の1、2540万人に影響を及ぼし、コレラやその他の感染症が蔓延。数百万人の命を脅かしています...」
世界食糧計画(WFP)によると、コンゴの人口の約4分の1が危機的レベルの飢餓かそれ以上の状況に直面している。