◎コンゴ政府は30日、駐ルワンダ大使に国外退去を命じ緊張を悪化させた。
コンゴ民主共和国の北キブ州で反ルワンダ集会が開かれ、数千人が参加した。
デモ隊は反政府勢力「3月23日運動(M23)」が北キブ州郊外で攻撃を強化したことに抗議した。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。昨年11月頃から活動を活発化させ、現在はコンゴ東部に拠点を置いているとみられる。
コンゴ政府はルワンダがM23を支援していると非難しているが、ルワンダ政府はこの主張を否定している。
ルワンダのフツ族は1994年のジェノサイドでツチ族の住民数十万人を虐殺したと告発されている。フツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
コンゴ政府は30日、駐ルワンダ大使に国外退去を命じ緊張を悪化させた。
デモに参加した市民はAFP通信の取材に対し、「我々は侵略国家のルワンダだけでなく、ルワンダを支持する国際社会も非難する」と語った。
コンゴ軍とM23の戦闘は10月20日頃から再燃したと伝えられている。地元の人権団体などによると、北キブ州全体で数万人が避難を余儀なくされたという。
コンゴ外務省は30日、ルワンダ大使に48時間以内に国外に退去するよう命じた。ルワンダ政府は「遺憾ながら」この決定に留意するとし、コンゴが両国間の緊張をエスカレートさせていると非難した。
ルワンダ軍は国境沿いの警備を強化するとしている。
ルワンダのカガメ(Paul Kagame)大統領は31日、国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長とこの地域の緊張緩和について協議したとツイートした。