◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国当局は27日、北東部イトゥリ州で民間人少なくとも17人が武装勢力に処刑されたと明らかにした。
AP通信によると、人々は週末、武装勢力「コンゴ開発協同組合(CODECO)」に誘拐され、その後殺害されたという。
CODECOは東部地域に拠点を置く宗教団体。コンゴで最も危険な武装勢力のひとつとされ、複数の大量虐殺に関与し、昨年末から市民数百人を虐殺したと告発されている。
APは軍関係者の話を引用し、「テロリストは車3台に人々を乗せ、連れ去った」と報じている。
この軍関係者によると、人々が処刑された場所は反政府勢力の支配地域であるため、事件を捜査することは難しいという。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。イトゥリ州と北キブ州の治安は2年ほど前に崩壊し、無政府状態と言っても過言ではない。
地元当局は先週だけで市民数十人がCODECOに殺害されたと報告しているが、事件の詳細はほとんど明らかになっていない。
国連は昨年末、コンゴ東部の反政府勢力が支配地域を拡大し、住民の資産を奪ったり破壊したりしていると報告した。
近隣の北キブ州では同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」が攻勢を強め、コンゴ軍と戦争状態にある。
国連によると、北キブ州、イトゥリ州、南キブ州だけで民間人100万人以上が人道支援を必要としているという。
国連は報告書の中で、「CODECO、ISIS系組織、その他の武装民兵は政府がM23との戦いに注力している隙を狙って攻撃を仕掛けている」と指摘している。
地元当局は政府に対し、住民の命を守るために増援部隊を派遣するよう繰り返し要請している。