◎コンゴ民の北東部地域では武装勢力による虐殺事件が相次いでいる。
コンゴ民主共和国の北東部イトゥリ州で5日、「民主同盟軍(ADF)」による新たな虐殺事件が発生し、市民少なくとも20人の死亡が確認された。
ADFはウガンダの反政府勢力で、「ウガンダ解放国民軍(NALU)」との連合体「ADF-NALU」はこの数十年、コンゴの北東部地域やウガンダで虐殺を繰り返している。
現地で活動する人権団体によると、事件はイトゥリ州の小さな集落で発生したという。
同州の赤十字社の責任者であるベイザ(David Beiza)氏はAFP通信の取材に対し、「ボランティアは36人の遺体を確認したと報告している」と語った。「村で活動するボランティアは5日の午後8時頃にADFがやってきたと説明しています...」
ベイザ氏によると、多くの村人が逃げ出すことに成功したという。
事件を目撃したという市民グループの責任者はAFPに、「軍の介入は遅すぎた」と語った。「軍は虐殺が終わった後に到着しました...」
軍の報道官によると、これまでに20人の遺体を収容したという。負傷者の数は明らかにされていない。
イスラム国(ISIS)とつながりのあるADFはコンゴ北東部でこれまでに数千人を虐殺し、ウガンダでもテロ攻撃を繰り返している。
コンゴの北東部地域ではADFや武装勢力「コンゴ開発協同組合(CODECO)」などによる虐殺事件が相次いでいる。
5月30日にはイトゥリ州郊外の集落で少なくとも16人、5月28日にも同州の地方都市ベニで少なくとも27人が殺害された。
イトゥリ州とその隣の北キブ州は武装勢力に包囲されており、国軍、国連平和維持ミッション、そして市民が攻撃の対象になっている。