◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国で活動する人権団体NCCS(New Congolese Civil Society)は9日、イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が東部・北キブ州で民間人少なくとも15人を殺害したと明らかにした。
NCCSの報道官はAP通信の取材に対し、「ADFの戦闘員は今週、北キブ州ベニの複数の集落を数日に渡って攻撃し、住民少なくとも15人を鋭利な刃物で処刑した」と語った。
それによると、ADFはこの集落に派遣された医療従事者にも攻撃を仕掛け、数人に重傷を負わせたという。
ADFは集落を略奪し、女性や子供を誘拐したとされる。
NCCSの報道官は「処刑された住民の遺体は数日以内に埋葬される予定だ」と述べた。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
武装勢力の活動目的は様々だが、その多くが土地や貴重な鉱物が採れる鉱山の支配権を争ったり、地元コミュニティを守るために戦っている。
ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばからコンゴ東部に拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。
ADFによる民間人や軍への攻撃は最近増加傾向にある。先週末には北東部イトゥリ州の3つの集落を襲撃し、民間人少なくとも18人をナタや斧で虐殺、集落に火を放った。
先月には北キブ州内で少なくとも17人を殺害。4月にはイトゥリ州内で30人以上を殺害したとされる。