◎コンゴ民主共和国は1990年代の紛争以来、暴力に悩まされ続けている。
コンゴ民主共和国の医療当局は7日、東部・北キブ州周辺でコンゴ軍と反政府勢力の戦闘が続いていると報告した。
アフリカ連合(AU)の命を受けたアンゴラ政府高官は3日、ルワンダで関係者と会談し、北キブ州の紛争終結に向けた新たなタイムテーブルを発表。7日から停戦に移行するとした。
しかし、この発表後も戦闘は続き、北キブ州で活動する病院や人道団体は7日正午になっても爆発音が聞こえると報告した。
北キブ州最大の武装勢力「3月23日運動(M23)」はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。
AFP通信によると、北キブ州の北部と南部の前線で軍とM23の戦闘が再開され、民間人も巻き込まれたという。
AFPは治安筋の話を引用し、「州都ゴマの西方約30kmに位置する主要都市がM23の手に落ちた」と報じている。
北キブ州の軍司令部は6日遅くの声明で、「M23とそのスポンサーであるルワンダ軍は、東アフリカ共同体(EAC)の部隊として最近配備されたブルンジ軍への攻撃を開始した」と発表した。
また同司令部はM23が迫撃砲でゴマの西方20kmにある避難民キャンプと町を攻撃したと非難。甚大な被害がもたらされたとした。
M23の報道官は7日、AFPの取材に対し、「コンゴ軍は6日に全方位から攻撃を開始し、7日朝になっても攻撃を続けている」と語った。「我々は敵の侵攻から市民を守るために反撃しているのです...」
アンゴラ政府とAUは今のところ声明を出していない。