◎コンゴ東部では反国連感情が高まっている。
コンゴ民主共和国の警察当局は6日、東部の都市ベニで国連の平和維持活動に反対する抗議デモが行われ、少なくとも1人が死亡したと発表した。
地元警察によると、デモ隊は北キブ州ベニにある国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の基地近くで大暴れしたという。
コンゴ東部では反国連感情が高まっている。
北キブ州を含む東部地域ではアルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのあるジハード組織を含む120以上の武装勢力が活動している。
武装勢力は鉱物資源が豊富な東部の領土を争いつつ、民間人や警察に攻撃を仕掛けている。
コンゴ・ウガンダ合同軍はこの地域で1年前から緊急作戦を展開しているが、治安は悪化の一途をたどっており、怒りの矛先が国連に向けられた。
地元警察によると、デモ隊のオートバイ部隊がPKO軍の車列に水をかけ、進行を妨げたという。
警察は暴徒化した抗議者を取り締まり、乱闘に発展したようだ。
北キブ州警察の報道官はAFP通信の取材に対し、「何者かが銃を発砲し、民間人1人が死亡した」と説明した。
警察は現場を封鎖し、捜査を進めている。銃撃犯は逃走したとみられる。
州政府はベニの住民に対し、「暴力で問題は解決しない」と呼びかけ、銃撃犯が市内にとどまっている可能性があると警告した。
7月中旬頃から始まった反国連抗議は次第に規模を拡大し、7月末の大規模な暴動に発展した。州政府によると、この暴動で民間人32人とPKO兵4人が死亡、数百人が負傷した。
暴動は1週間ほど続いた。