◎デモ参加者の多くがロシアの国旗を抱え、「プーチン大統領を助けよう」「フランスを倒せ」などと叫びながら行進した。
2023年3月4日/コンゴ民主共和国、首都キンサシャ、マクロン仏大統領の訪問に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

コンゴ民主共和国の首都キンサシャで4日、マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領の同国訪問に抗議するデモが行われた。

AFP通信によると、デモは警察の許可を取らずに行われたため、機動隊の取り締まりを受け、1時間ほどで解散したという。

デモ参加者の多くがロシアの国旗を抱え、「プーチン(Vladimir Putin)大統領を助けよう」「フランスを倒せ」などと叫びながら行進した。

キンサシャの一部地域では反フランス感情が高まり、中露の影響力が高まっている。

AFPの取材に応じた男性は「フランスはルワンダ軍を支援しているので、デモに参加した」と語った。

コンゴ東部では同国最大の武装勢力とされる「3月23日運動(M23)」が活動を本格的に再開させ、多くの領土を占領し、市民生活に甚大な影響を与えている。

国連の推計によると、この戦闘によって500万人以上が国内避難民となり、多くの市民が飢餓の危機にさらされている。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成される武装勢力で、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、東部・北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられる。

アフリカ大陸で中露が影響力を拡大させ、新たな外交戦の場となる中、一部の旧植民地では反フランス感情が高まっている。

マクロン氏は今週、アフリカにおけるフランスの干渉の時代は終わり、過去に戻る気はないと述べた。

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