▽アフリカ連合(AU)や東アフリカ共同体(EAC)などが南スーダンに代表団を派遣し、危機を緩和すべく、関係者と協議している。
とマシャール副大統領(Getty-Images).jpg)
アフリカ東部・南スーダンの野党が9日、マシャール(Riek Machar)副大統領を党首から解任する決議案を賛成多数で可決した。
治安当局は3月26日、キール(Salva Kiir)大統領と激しく対立するマシャール氏を逮捕・勾留した。
マシャール派の議員団はキール氏を非難し、「政府が2018年の和平合意を破壊した」と主張。「副大統領の逮捕は政府が平和と安定を望んでいないことを意味している」と述べ、内戦が再燃する恐れが高まった。
地元メディアによると、マシャール派議員の一部は採決をボイコットしたという。
マシャール氏に忠誠を誓う議員数人が自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。
アフリカ連合(AU)や東アフリカ共同体(EAC)などが南スーダンに代表団を派遣し、危機を緩和すべく、関係者と協議している。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに反発し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕した。
マシャール氏の解任に賛成した議員団は9日、政府に対し、逮捕した幹部らを解放するよう呼びかけた。
マシャール派は内戦中、複数の民兵組織と同盟を結んでいた。マシャール派の議員団は現在も同盟関係が続いているという政府の告発を否定している。