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コンゴ東部集落襲撃、死者89人に、ISIS系組織の犯行か

事件は東部・北キブ州郊外の2つの集落で今週初めに発生。地元当局はイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の犯行と非難している。
2022年11月16日/コンゴ民主共和国、東部の北キブ州郊外、州都ゴマに避難する人々(Getty Images)

アフリカ中央部・コンゴ民主共和国東部でイスラム過激派とみられる武装勢力が2つの集落を襲撃した事件について、地元当局は10日、死者数が89人に増加したと明らかにした。

事件は東部・北キブ州郊外の2つの集落で今週初めに発生。地元当局はイスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の犯行と非難している。

当局によると、武装勢力は8日に1つ目の集落を襲撃し、71人を殺害。9日に2つ目の集落に押し入って18人を殺害したという。

ADFは声明を出していない。

中央政府は声明でこの事件を非難。「北キブ州政府がこれらのテロ行為に対処するため、必要な支援を提供している」と明らかにした。

また政府は「軍事作戦の継続とテロリストの捜索にコミットしており、その結果、軍が数人のテロリストを無力化し、いくつかの拠点を破壊し、人質を解放した」と述べた。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばから東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動。そのほとんどが土地や貴重な鉱物などを守るために戦っている。

ウガンダ軍はコンゴ政府との協定に基づき、2021年からコンゴ東部に部隊を展開している。

両軍はADFと戦争状態にあり、北キブ州や北東部イトゥリ州などで対テロ作戦を行っている。

ADFは7月、イトゥリ州で複数の集落を襲撃し、1件目の事件で66人、2件目では34人を殺害した。

米国務省はADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に500万ドルの報奨金をかけている。

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