南スーダン集落襲撃、死者178人に、国連PKOが避難民を保護
武装集団は現地時間午前4時30分頃、住民が寝静まる中、集落に侵入し、数時間にわたる攻撃を展開したとされる。
.jpg)
南スーダンの北部ルウェン行政区で3月1日に発生した武装集団による集落襲撃について、地元当局は3日、これまでに178人の死亡を確認したと明らかにした。当局はこの攻撃を「大虐殺」と非難し、住民が寝静まる早朝に武装集団が押し入り、子どもや女性、高齢者も巻き込まれたと説明している。
当局によると、襲撃に関与したのは数十人の武装した若年戦闘員で、隣接するユニティ州から同地に入ったという。死者のうち90人は民間人で、子どもや女性、高齢者が多数を占め、79人は治安部隊や警察の隊員だった。この襲撃により50人以上が負傷し、地元や近隣の病院に搬送された。
武装集団は現地時間午前4時30分頃、住民が寝静まる中、集落に侵入し、数時間にわたる攻撃を展開したとされる。警察の責任者は地元テレビ局のインタビューで、「テロリストは数で治安部隊を圧倒し、家屋や市場に放火しながら発砲したり、市民をナタや斧で切り殺した」と語った。この襲撃で酋長や自治体の幹部なども殺害されたという。当局は政府軍が反撃に転じ、集落を奪還したと報告している。
攻撃の背景や動機について、当局はユニティ州政府が計画を把握していた可能性を示唆したが、ユニティ州側からコメントは出ていない。また、この攻撃に対して特定の武装勢力が責任を主張したとの情報もない。人民解放軍(SPLA)との関連を指摘する声もある一方で、同勢力は関与を否定し、政治的な思惑で非難されていると主張している。
国連南スーダン派遣団(UNMISS)は2日、この攻撃を受けて約1000人の住民がUNMISSの拠点に避難したと発表した。国連は声明で「このような暴力は民間人に重大なリスクをもたらし、直ちに停止すべきだ」と強く非難し、政府と協力して治安回復や住民保護に努めると表明した。UNMISSは避難民に緊急医療支援を提供しているという。
今回の攻撃は南スーダン各地で続く無差別な暴力の一環とみられている。南スーダンは2011年の独立以来、内戦と政治的混乱により深刻な治安不安が続いてきた。2018年に和平合意が成立したものの、権力分担を巡る対立や武装勢力同士の衝突が再燃し、近年再び全面的な内戦への懸念が高まっている。国連や国際社会は各勢力に対し、対話と和平プロセスへの復帰を強く求めているが、状況は依然として緊迫している。
