南アフリカ寺院倒壊、死者5人に、当局が調査中
事故は12月12日の正午頃、寺院の拡張工事現場で発生した。倒壊したのは既存の寺院の上に建設中だった4階建て構造物で、工事中に大量のコンクリートと建材が崩れ落ちたという。
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南アフリカ東部クワズール・ナタール州近郊で建設中のヒンズー教寺院が倒壊した事故について、地元当局は15日、これまでに5人の死亡を確認したと明らかにした。
事故は12月12日の正午頃、寺院の拡張工事現場で発生した。倒壊したのは既存の寺院の上に建設中だった4階建て構造物で、工事中に大量のコンクリートと建材が崩れ落ちたという。
事故発生後、警察や消防、民間救助組織RUSAなどが現場に急行し、瓦礫の下に取り残された複数の作業員や関係者の救出にあたった。救助活動の結果、当初報告されていた1人に加え、週末にさらに4人の遺体が瓦礫の下から発見され、死亡が確認された。5人目の遺体は12日夜から13日未明にかけて発見され、地元当局は身元確認を進めつつ、遺族に連絡を取っている。現時点で現場にいた人数や他に行方不明者がいるかは明らかになっていない。
現場の状況について、当局は救助隊が悪天候のため一時的に捜索を中断したと報告している。また、構造物の倒壊原因について調査が進められているが、建設に必要な許可図面が提出されておらず、計画自体が合法的な手続きを経ていなかった可能性があると地元自治体関係者が指摘している。
これを受けて警察は事故原因究明のための捜査を開始、建築規制や安全管理の遵守状況についても検証を進める方針を示した。
この寺院はヒンズー教コミュニティにとって大きな意味を持つ施設で、地域住民や信者にとって重要な礼拝の場となる予定であった。現場には遺族や関係者が詰めかけ、救助や捜索の進展を見守る一方で深い悲しみに沈んでいる。地元メディアによると、死亡した5人の中には寺院の創設者や地元住民も含まれており、地域社会に大きな衝撃を与えている。
クワズール・ナタール州政府や地元自治体の代表者らも現場を訪れ、犠牲者と遺族に哀悼の意を表した。また、建築安全基準の遵守や違法建築防止の重要性についても強調しており、類似の事故再発防止に向けた規制強化の必要性が改めて浮き彫りとなっている。
