SNSで大統領を侮辱、51歳男性に死刑判決 チュニジア
チュニジアで最後に死刑が執行されたのは1991年。それ以来、執行例はない。
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アフリカ北部・チュニジアの裁判所はフェイスブックへの投稿でサイード(Kais Saied)大統領を侮辱し、国家安全保障を脅かしたとして、51歳の男性に死刑を言い渡した。現地メディアが3日に報じた。
被告は1日、国家転覆未遂、大統領侮辱、オンライン上での虚偽情報拡散の3つの罪で有罪評決を受けた。
裁判官らは、投稿が暴力と混乱を煽り、チュニジア刑法および2022年施行のサイバー犯罪法(政令54号)に違反するとして、死刑を言い渡した。
AP通信によると、SNSへの投稿で死刑が言い渡されたのは初めて。サイード氏が2021年7月に全権力を掌握して以来、同様の罪で数十人が禁固刑を言い渡されている。
チュニジアで最後に死刑が執行されたのは1991年。それ以来、執行例はない。
被告の弁護士はフェイスブックに声明を投稿。「依頼人は2024年1月から勾留中で、3児の父として日雇い労働者として働き、労働災害による永続的な障害を抱えている」と明らかにした。
サイード氏は21年7月、当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖。緊急事態宣言を発令して勅令による統治を開始した。
主要政党アンナハダを含む野党はこれをクーデターと非難し、各地で小規模な抗議デモを続けている。