コンゴ民主共和国でエボラウイルス確認、15人死亡、WHOが支援提供
コンゴでエボラウイルスが確認されたのは16回目である。
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コンゴ民主共和国の保健省は4日、中央カサイ州でエボラ出血熱の症例が確認されたと明らかにした。
保健省は声明で、「少なくとも15人が死亡、感染疑いが28人で、その中には医療従事者も含まれる」と述べた。
エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつ、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
コンゴでエボラウイルスが確認されたのは16回目である。
保健省は「これらの数値は暫定的なものであり、調査を継続している」と強調した。
世界保健機関(WHO)は4日、コンゴの医療当局と共に専門家をカサイ州に派遣し、医療機関における疾病監視・治療・感染予防管理の強化に取り組んでいると発表した。
またWHOは「個人用防護具、移動式検査機器、医療物資などの供給も行っている」とした。
エボラ出血熱はエボラウイルスによって引き起こされる感染症で、主にアフリカで発生している。
感染は患者の血液や体液、排泄物などに触れることで広がる。
潜伏期間は2日から21日程度で、発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐、下痢などの症状が現れ、重症化すると内出血や多臓器不全を起こすことがある。
致死率は高く、50%を超えることもあるが、流行の状況や医療体制によって異なる。
治療法として特効薬はなく、主に症状に応じた対症療法が行われる。ただし、近年では一部の治験薬やワクチンが使われるようになってきている。
感染予防には、感染者との接触を避けることや、防護具の使用、衛生管理の徹底が必要である。