コンゴ前法務相に3年間の強制労働刑、1900万ドル横領
ムタンバ氏は6月、この汚職疑惑を受け辞任。無罪を主張していた。
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アフリカ中央部・コンゴ民主共和国の最高裁判所は2日、公金約1900万ドルを横領した疑いでムタンバ(Constant Mutamba)前法務相に3年間の強制労働刑を言い渡した。
ムタンバ氏は6月、この汚職疑惑を受け辞任。無罪を主張していた。
ムタンバ氏は北部キサンガニに建設予定の刑務所の資金約1900万ドルを横領した疑いで捜査を受けていた。
地元メディアによると、コンゴにおける強制労働刑は刑務所で執行される。
最高裁はムタンバ氏が不正な利益を得る意図で行動し、刑務所建設プロジェクトにおいて適正な手続きを踏まなかったと裁定した。
この事件が発覚した後、首都キンシャサやキサンガニで政府の汚職に抗議するデモが行われた。
ムタンバ氏の弁護士は最高裁を非難。「この裁判には致命的な欠陥がある」と主張した。
コンゴは長年にわたって汚職問題に悩まされてきた。
政府高官や軍、警察などの公務員が賄賂を要求したり、不正に資金を流用したりすることが常態化しており、政治・経済のあらゆる分野に影響を及ぼしている。
特に鉱物資源が豊富な地域では鉱山採掘の契約や資源の取引において不正が横行し、国家の富が少数のエリートに集中している。
また汚職は公共サービスの質やインフラの整備にも悪影響を与え、貧困層への支援不足に拍車をかけている。
国際社会やNGOは改革を促しているが、政治的な不安定性と複雑な利権構造が改革を阻んでいる。