◎アスマニ大統領は病院で手当てを受け、その後自宅に戻った。
インド洋の島国コモロのアスマニ(Azali Assoumani)大統領が宗教指導者の葬儀に参列していた際、刃物による襲撃を受け軽傷を負った。大統領府が14日、明らかにした。
それによると、事件は首都モロニ郊外の集落13日に発生。包丁を持った24歳の男がアスマニ氏に切りかかったという。
国家警察は14日、逮捕した容疑者が警察署の独房で死亡している状態で発見されたと発表した。
大統領府によると、アスマニ氏は病院で手当てを受け、その後自宅に戻ったという。アスマニ氏を守ろうとした民間人も負傷したと伝えられている。
この事件を担当する検察庁の担当検事は記者会見で、「アスマニ大統領の警護犯が容疑者を取り押さえ、警察に引き渡した」と語った。
また検事は「容疑者が勾留中に死亡した経緯を調べている」と述べた。
コモロの人口は約80万人。1975年にフランスから独立して以来、10回以上クーデターを経験してきた。最初のクーデターは独立からわずか1カ月後に発生した。
アスマニ氏は1999年のクーデターを率い、2002年に大統領に選出。1期で退いたものの、2016年の選挙で返り咲き、今年1月の選挙で4選を決めた。大統領の任期は5年である。
今年の大統領選後、モロニなどで結果に抗議する暴動が発生。少なくとも1人が死亡した。