トーゴ首都で大統領の辞任求めるデモ、市民と治安部隊が衝突
トーゴの人口は約800万人。ニャシンベ大統領と父親のエヤデマ前大統領による統治期間は60年を超えた。
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アフリカ西部・トーゴの首都ロメで26日、ニャシンベ(Faure Gnassingbe)大統領に退陣を求めるデモが暴動に発展した。
AP通信によると、一部のデモ参加者と警察が衝突し、少なくとも10人が逮捕されたという。
デモ隊はニャシンベ氏が事実上、無期限に権力を維持できるようになったことに抗議している。
警察はロメ全域に機動隊を展開し、暴動に備えた。
報道によると、市内のいくつかの地区で数百人の抗議者がコンクリートブロックでバリケードを築き、タイヤを燃やしたり、治安部隊に石を投げつけたりした。
警察はデモを呼びかけた野党の事務所がある地区を重点的にパトロールし、催涙ガスを使用するなどして、少なくとも10人を逮捕した。
野党、市民団体、SNSインフルエンサーたちは今月初めに政府が抗議デモを妨害したことを受け、6月26日、27日、28日にデモを行うよう呼びかけていた。
ある市民団体はフェイスブックへの投稿で、「独裁者のニャシンベは今すぐ、刑務所に閉じ込めている約100人の政治犯を釈放せよ」と投稿した。
トーゴは昨年の憲法改正で大統領選を廃止。これにより、大統領は直接選挙ではなく、議会で選出されることになった。
ニャシンベ氏の与党UNIRは議会(一院制、定数91)を支配している。
この憲法改正により、大統領の任期は5年から6年となり、再選が禁じられた。
ニャシンベ氏の任期は2025年まで。しかし、父親から引き継いだこれまでの20年間はカウントされないため、2031年まで政権を維持できる。
またニャシンベ氏は先月、閣僚評議会の議長に就任した。議長に任期制限はないため、ニャシンベ氏は退任以降も同国の事実上の統治者であり続ける可能性がある。
トーゴの人口は約800万人。ニャシンベ氏と父親のエヤデマ(Gnassingbé Eyadema)前大統領による統治期間は60年を超えた。