中国政府がソマリアへの支持表明、ソマリランド問題受け
中国のアフリカ政策は近年拡大しており、戦略的貿易路や安全保障上の要衝である紅海やアデン湾周辺での影響力強化を目指す動きが続いている。
.jpg)
中国政府は11日、ソマリアの主権と領土保全を支持する立場を改めて表明した。現地メディアによると、中国の王毅(Wang Yi)外相は11日、アフリカ訪問中にソマリア外相と電話会談を行い、両国関係について意見を交換した。
中国外務省は声明で、王毅氏がこの会談で「ソマリアの主権や領土一体性を守ることを支持すると改めて伝えた」と述べた。
同省によると、王毅氏は年次のアフリカ歴訪中で、エチオピア、タンザニア、レソトなどを訪れ、その流れでソマリア側と電話で意思疎通を図ったという。ソマリア訪問自体も予定されていたが、中国大使館はこれが「スケジュール変更」によって延期されたと説明している。
王毅氏は会談で、ソマリア北部の分離地域であるソマリランドが台湾当局と「共謀して独立を目指す動き」に反対するとの立場を表明した。ソマリランドは1991年に独立を宣言した地域だが、国際的には大半の国がこれを国家として認めていない。中国の発言は、こうした動きを強くけん制するものとみられる。
今回の王毅氏の発言は、ソマリア政府が国家の統一や安全保障を巡る強い懸念を抱く中でなされた。中国はこれまでにもソマリアの主権問題に深い関心を示し、国連安全保障理事会の中でもソマリアを支持する姿勢を強調してきた。
中国側は電話会談を通じて、両国が友好関係を堅持し、変動する国際情勢の中でも戦略的パートナーシップを維持する考えを強調した。また王毅氏はソマリアの大統領を中国で開催予定の中国・アラブ諸国サミットに招待し、人民交流年を契機に両国関係のさらなる強化を図る意向を示したという。ソマリア側からは中国の支援に対する感謝の意が示され、テロ対策や国家安定、経済発展の分野での協力深化への期待も示された。
一方、王毅氏の訪問延期について中国大使館は、両国外務省間の友好的調整に基づき日程が調整されたとして、これが政策変更を意味するものではないと説明している。中国のアフリカ政策は近年拡大しており、戦略的貿易路や安全保障上の要衝である紅海やアデン湾周辺での影響力強化を目指す動きが続いている。ソマリアはこれらの地政学的要素から中国にとって重要な国であり、今回の支持表明は同地域における中国の外交方針を示すものと受け止められている。
