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武装集団がカトリック寄宿学校襲撃、生徒と教職員誘拐 ナイジェリア

事件は午前2時頃に発生。学校の寮に武装兵が押し入り、生徒と教職員を脅してどこかに連れ去った。
アフリカ西部・ナイジェリアの寄宿学校(Getty Images)

アフリカ西部・ナイジェリア中部ナイジャ州で正体不明の武装集団がカトリック寄宿学校を襲撃し、児童と教職員を拉致した。当局が21日、明らかにした。

それによると、事件は午前2時頃に発生。学校の寮に武装兵が押し入り、生徒と教職員を脅してどこかに連れ去ったという。

ナイジャ州警察は広報担当は地元テレビ局の取材に対し、「何人の生徒と教職員が拉致されたかは分かっていない」と語った。

また広報担当は「陸軍、警察特殊部隊、その他治安機関が現場に急行し、森林地帯を捜索中だ」と付け加えた。

ナイジャ州政府も声明を出し、この事件を非難。捜査当局が武装集団を追跡していると述べた。

ナイジェリアでこのような誘拐事件は珍しくない。

北西部ケッビ州では今週初めに武装集団が学校に押し入り、女子生徒25人を拉致、教職員1人を殺害した。このうち女子生徒1人が逃げ出し、当局に保護された。

ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。

中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。

ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。

ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。その多くが今も行方不明のままである。この事件以降に誘拐された学生は確認できているだけで1500人近くに達している。

陸軍は昨年3月、正体不明の武装集団に拉致された学生130人以上を救出した。

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